劇場版ラブライブ!サンシャイン!! 振り返り ~虹の向こうへ歩き出す物語~
「1」が「0に戻る」ことは、絶対に無い。
劇場版「ラブライブ!サンシャイン!!」は、少女たちが「それ」に気付く、「たったそれだけ」の物語。
でもそれは、とても大きなこと。
新しいキャラクター、鞠莉ママ。
鞠莉ママは千歌たち6人をイタリアへ向かわせ、鞠莉をおびき出そうとします。
高校を卒業するタイミングで鞠莉を結婚させ、「鞠莉の自由を奪う」ために。
鞠莉ママは、「鞠莉を守りたい」あまり「鞠莉の意思」を抑え込もうとします。
鞠莉の手を取り、自分の元に引き寄せようとする鞠莉ママ。
しかしすぐにその手をつかみ、鞠莉が連れていかれないように引き止める果南とダイヤ。
今度は離さない。
2年前、留学に行く鞠莉の手を、あのとき離してしまったその手を、今度は絶対に離さない。
あのとき、鞠莉から離れようとした果南。
あのとき、そんなふたりを見守ることしかできなかったダイヤ。
でも今は違う。
「Aqoursとして走ってきた道」が身体の中にあるから、今なら迷いなく鞠莉の手をつかむことができる。
1期9話「未熟DREAMER」。
「あのとき踏み出した一歩」は、もう3人の一部になっていて、それは絶対に消えたりしないんだよ。
だから今度こそ、その手を離さない。
もう二度と、絶対に。
・「Brightest Melody」
もう一人の新しいキャラクター、渡辺月。
月のように満ち欠けをし、「輝く」か「陰る」か「太陽の角度」によってどちらにも転ぶことができるキャラクター。
今回の映画の中の「Aqoursの観察者」であり「見届け人」です。
統合先の高校の生徒会長でもある渡辺月は、まさに「正式に統合するかどうか」の「鍵」を握っているキャラクターで、ずっとAqoursと一緒に行動をし、カメラを持ってAqoursを見つめ続けてきました。
スクールアイドルってなんだろう?
Aqoursってなんだろう?
興味深く千歌たちを観察する渡辺月は、まさに「Aqoursと出会ったばかりの人」ですよね。
「すごい・・・!」
「スクールアイドルって、本当にすごい!」
AqoursとSaint Snowによる「ラブライブの延長戦」。
その「夢の舞台」の「観客」になった渡辺月は、大きな大きな「太陽の光」を正面から浴び、目を輝かせます。
目の前に広がる"光り輝くメロディー"。
それは、「月」を照らすメロディー。
本当にすごい。
自分だけ見るのはもったいない。
もっとたくさんの人に見てもらいたい。
渡辺月の「言葉」と「気持ち」に、昔の自分を重ねた人も少なくないと思います。
そしてそんな「月」が輝きはじめるのと同時に、Aqoursの6人は「あること」に気付きはじめます。自分たちの中にある「1」の存在に。
・「Believe again」
時を同じくして、ある一人の少女の「夢」が叶います。
「これから、私たちだけのラブライブの決勝を行います」
大好きな姉さまと夢見た舞台。
あのとき叶えられなかった、Aqoursと戦う決勝の舞台。
時が巻き戻り、「もしもの世界」だけで叶う「夢の舞台」が、Aqoursと聖良からプレゼントされます。
「あなたに伝えたかった。」
それは、理亞に気付いてほしいから。
あのとき伝えられなかった言葉を、この「夢の舞台」なら伝えられるから。
「今のこの瞬間は、決して消えません。」
全部、残っていく。
たった今、「夢の舞台」で感じたあなたの気持ちも、わたしの気持ちも、全部残っていく。それはこの先、絶対に消えたりしない。
「雪の結晶」はもう、消えたりしない。
だから、これからはわたしの後を追わなくていいんだよ。
だってもう、夢は叶ったから。
「甘えてちゃ、ダメだよ」
だってもう、一人じゃないから。
「一緒に進もう、理亞ちゃん!」
「Saint Snowの雪の結晶」は、夢が叶った今この瞬間、「あなたの一部」になったんだよ。
だからもう一度、「今の自分」を信じて。
たった今、夢が叶って「雪の結晶」の分だけ大きくなった自分自身を、"もう一度信じてあげて"。
それが、あなたに伝えたかった言葉。
鹿角理亞。わたしの大切な妹へ。
Believe "yourself" again.
・「Next SPARKLING!!」
「1」が「0に戻る」ことは、絶対に無い。
劇場版「ラブライブ!サンシャイン!!」は、少女たちが「それ」に気付く、「たったそれだけ」の物語。
でもそれは、とても大きなこと。
「先を進む3人」は、テレビシリーズの中でいち早く「それ」に気付き、劇場版で千歌たちにやさしく教えてくれました。
「・・・7!」「8!」「9!」
「・・・聞こえた?」
「それ」に気付けば、その場にいないはずの3人の「声」が聞こえる。
「それ」に気付けば、3人の踊る姿だって見える。手をつなぐことだってできる。
だって「Aqoursは私たちの一部」だから。
これからもずっと、どこにいても。
私たちは一緒なんだよ。
だから胸を張って、前に進めるんだよ。
"次の輝き"に向かって、一歩ずつ。
遥かなる、虹の向こうへ。
新しい物語の「幕」は今、開いたんだよ。
「1」が「0に戻る」ことは、絶対に無い。
劇場版「ラブライブ!サンシャイン!!」は、少女たちが「それ」に気付く、「たったそれだけ」の物語。
「たったそれだけ」、でもあなたが「それ」に気付けば、あなたの世界は大きく大きく変化する。
それが「スクールアイドルの物語」。
そしてそれは、「あなたの物語」。
あなたがAqoursからもらった「1」は、これから先、絶対に消えたりしない。
これは「永遠」の物語。
わたしたちは、ずっと一緒にいるよ。
これは「決別」の物語。
だから、自分の夢を追いかけて。
あまりにも優しい、優しすぎる物語。
劇場版は「Aqoursの未来の物語」。
「終わり」はいつか必ずやってくる。
でも、決して「0」にはならないんだよ。
Aqoursの物語を見てあなたが感じたこと。
Aqoursのライブを見てあなたが感じたこと。
それはもう、あなたを形作っているんだよ。
それはもう、あなたの「考え方」や「行動」の一部になってるんだよ。
だから、そんな自分を信じて。
そんな「Aqoursのことが好きな自分」に胸を張って。
次の輝きを目指して、歩き出そう。
遥かなる、虹の向こうへ。
私たちと一緒に。
新しい物語の「幕」は今、開いたんだよ。